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キャンセル料と消費者契約法
1年以上前のキャンセルで80%を請求する条項は、通常は平均的な損害を超えると考えられます。
キャンセル料はいくらまで有効?
消費者契約法第9条は、解約に伴う損害賠償の予定や違約金(キャンセル料)のうち、解約の時期などの区分に応じてその事業者に生じる「平均的な損害」を超える部分を無効としています。
消費者庁の逐条解説(令和5年9月)には、結婚式場の例があります。
| 例(逐条解説) | 判断 |
|---|---|
| 挙式の1年以上前のキャンセルで、契約金額の80%を請求 | 通常は平均的な損害を超えると考えられる(平均的な損害が5%なら、超える75%分が無効) |
| 挙式の前日のキャンセルで、契約金額の80%を請求 | 通常は平均的な損害を超えないと考えられ、無効にはならない |
| 挙式の1か月前の解除で、見積額の35%を請求 | 装飾の仕入れや司会者の手配が1か月前までに済んでいることなど、算定の根拠の概要を説明すれば努力義務を果たしたことになる |
「平均的な損害」は、その事業者が結ぶ同じ種類の多くの契約から算定される損害の平均で、業界全体の水準ではありません。最高裁の判決では、平均的な損害を超えると主張する側(消費者)が立証責任を負うとされています。
算定の根拠を説明してもらえる
2023年6月1日に施行された改正で、事業者は、消費者から求められたときにキャンセル料の算定の根拠の概要を説明するよう努めなければならないことになりました(第9条第2項)。請求されたら「どういう費用が含まれているか」を聞きましょう。
国民生活センターに寄せられた相談
国民生活センターが2024年8月に消費者庁の研究会に出した資料には、1年半後の結婚式のために披露宴会場を予約して申込金20万円を払い、約20日後に解約を申し出たところ、返金は5万円だけと言われた相談が、「解約料が過剰だと感じるケース」の例として載っています。
契約の前に確認すること
- 申込金・内金の額と、解約したときに返るかどうか
- 時期ごとのキャンセル料の割合(挙式の何日前から何%か)
- 日程変更の扱い(変更料、変更できる回数)
- キャンセル料の対象(見積額か、契約金額か、実費か)
困ったときの相談先
消費者ホットライン188(いやや)で、近くの消費生活センターにつながります。契約書・見積書・やり取りの記録を手元に用意しましょう。
キャンセル規定まで比べて会場を選ぶ
見学では金額だけでなく、申込金・キャンセル料・日程変更の条件も各会場で書き出して比べましょう。
広告です。申込み前に提供元の最新条件を確認してください。
出典
- 消費者庁 消費者契約法 逐条解説 第9条(令和5年9月)
- 消費者庁 令和4年 消費者契約法の改正(2023年6月1日施行)
- 国民生活センター「解約料等に係る消費生活トラブルの現状について」(2024年8月20日・消費者庁 解約料の実態に関する研究会 資料)
- 東京都消費生活総合センター「結婚式場の契約は慎重に!!」(2014年10月3日)